Mother Melancholia / Sóley (LP: Red)

¥ 3,600 税込

商品コード: RC-347

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アイスランドのSSW、Sóleyの2021年作。ワシントンのパンク・ハードコアレーベルLovitt Recordsからのリリース。本作はコンセプトアルバムで、テーマは「世界の終わり」のためのサウンドトラックだそう。でも、このレコードを聴き終わったあとの感想は『この世の終わり』のほうがしっくりきた。

これまでのSóleyの3作品の中でもこの作品に似たものは無いが、『kromantik』(2014)を彷彿とさせる冷たさを感じる。インディーポップやオルタナ感は一切無い。ピアノ以外に、チェロやメロトロン(世界最古のサンプラー)を導入し、実験的な作品を生み出した。これまでの作品とは明らかに違っていて、Sóleyの新たなる一面を見た気がする。

オープニング・トラックのMVを是非見て欲しい。この曲は、Me Too運動や家父長制に対抗する4人の女性の姿を描いたものだ。4人の女性が、自身のトラウマと向き合い身を捩らせ、感情のまま、力強く踊る。囁くようなヴォーカルは、決して脆いものではなく、内なるタフさを感じる。クラシックピアノが表現する陰鬱さは常に生々しくあり、全編、雪景色をバックに展開されていく映像が脳裏にに浮かぶ。「Blows up」で鳴り響く重低音はどうしても緊張してしまうし、オルガンの音色は時に不気味さを助長させる。

世界は真っ黒で、生きる希望なんてどこにもないのかもしれない。毎日、至る所で女性の権利は侵害され、トラウマを植えつけられ...。もしかしたら、訴えていても身体は先に骸骨になってしまうかもしれない。(世界が変わる前に)そうなってしまったとしても、私たちは訴え続けるし、「Sunrise Skulls」の一説 "Never give up" という言葉を決して忘れてはいけない。

ディストピアとメランコリアの共存。「新しいサウンドを楽しんでもらうだけでなく、『Mother Melancholia』が人々、特に女性に何らかの疑問を投げかけてくれれば。」と彼女は語る。間違いなく、私はこの作品に感化された。

※DLコード付き。限定のLibrary Red Vinyl。
Tracklist:
1. Sunrise Skulls
2. Circles
3. Blows Up
4. Hysteria
5. Parasite
6. Desert
7. In heaven
8. Sundown
9. xxx
10. Elegia